アメリカでもZ世代のセックス頻度が減少? 親元で暮らす若者の増加、飲酒率の低下…その理由についてディスカッション

「アメリカのZ世代がセックスをしなくなっている理由」。「NY Future Lab」のメンバーたちが、自身のセックス観について話し合いました

「アメリカのZ世代がセックスをしなくなっている理由」。「NY Future Lab」のメンバーたちが、自身のセックス観について話し合いました

interfmで放送中の「sensor」(パーソナリティ:Cartoon)。「NY Future Lab」では、これからの時代の主役となる「Z世代」と「ミレニアル世代」にフォーカス。アメリカの若者たちが普段何を考え、何に影響を受け、どのような性質や特徴があるのかなどについて、Z世代・ミレニアル世代評論家のシェリーめぐみが座談会形式で彼ら、彼女らの本音を引き出していきます。

3月10日(金)のテーマは、「アメリカのZ世代がセックスをしなくなっている理由」。「NY Future Lab」のメンバーたちが、自身のセックス観について話し合いました。

アメリカでもZ世代のセックス頻度が減少

前回の「NY Future Lab」では、Z世代の日本人男性の47.3%が「セックスの経験がない」というデータを取り上げました。経済的な理由で交際を選ばない人が増えているのでは? 日本人特有の恋愛観が理由なのでは? など、さまざまな意見が飛び出した前回ですが、実はアメリカのZ世代も、それまでの世代と比較してセックスの頻度が少なくなっているというデータがあります。

ニューズウィークの記事によると、20~25歳のZ世代の15%がセックスをしないという調査結果があり、彼らの親世代(X世代)の6%と比べると、その差は2倍以上です(※セックス未経験ということではありません)。

まずはラボのメンバーに、セックスに興味があるかどうかを聞いてみました。

シャンシャン:私はイエス! 友達もみんな興味あるよ。興味はあるけど、一夜限りの遊びというよりは、もっと親密な関係を求めているかな。長続きする関係に興味があるんだと思う。

ノエ:僕の周りもみんなそうかな。シャンシャンの言うとおりで、相手が誰でもいいというわけではない。この世代のセックスの頻度が本当に少なくなっているのか、よくわからないけどね。

ミクア:私は今デートしている相手がいるし、興味はある。でも私の周りの友達はどうかというと、全然興味なさそうなんだよね。彼らも社交的でないわけではないけど、誰かと付き合っている人もいないし。かと思うと、大学のクラスメイトは、“一夜限りの関係”をしているし、経験とか環境によって違うんだと思う。

シャンシャン:そういえばこの間、YouTubeを観ていたら、アメリカ人が「ボディカウント」を競い合うというビデオがあったの。「ボディ=死体」だから、「ボディカウント」って死体の数のことでしょう? 「え!? 殺人ゲーム!?」と思ったら、「寝た相手の数」を競い合うゲームってことだった。それを見て、アメリカ人って悲しいなと思っちゃった。

ケンジュ:人によるんじゃないかな。ほとんどの人はデートをしていると思うけど、個人差が大きいと思うよ。

「日本の数字と比較すれば低いですが、アメリカ人もセックスの頻度が減っているというデータがあります」とコメントした、モデレーターでZ世代評論家のシェリー。

この10年間で“一夜限りのカジュアルセックス”をする人も、14%ほど減ったデータがあることに触れ、「理由はいろいろと考えられます。アメリカ人は大学に入ると家を出て、独立するのが普通でしたが、経済的な理由で親と同居する若者が増えたことや、Z世代が他の世代と比べて飲酒を好まないことも理由なのでは? という気がします」と推測しました。

「親と同居」「飲酒率の低下」 セックスしない原因は?

アメリカでも若者のセックスの頻度が減っているという事実。親と同居する若者の増加や、若者世代の飲酒率の低下などが理由として考えられますが、ラボのメンバーはどう感じたのでしょうか?

メアリー:確かに親と住んでいる人が増えたからかもしれない。私もずっと親と一緒だからわかるけど、とにかく今若者が独立するのって本当に難しい。普通に働いて収入があったとしても、家賃が上がってしまっているから。

シャンシャン:でもだからといって、それでセックスしなくなるとは思わないな。ここでふさわしい話かどうかわからないけれど、私、高校時代はそういうことにまったく無頓着だったのね。

卒業した後に友達が教えてくれてびっくりしたんだけど、うちの生徒たちはみんな学校のゴミ捨て場や階段でセックスをしていたんだって! 「えー! そんなの人に公開するようなことではないよね!」と、もうショックで。でも本当だったみたいで。アメリカの高校生はみんなの前でいちゃいちゃするし、いつも興奮しているんじゃないかって思う。

ノエ:今思ったんだけど、アメリカ人は大学の寮に入る学生が多いよね。日本はどちらかというと家から通うほうが多いと思うけれど、そう考えるとアメリカのほうがそういうことがしやすいというのはあるかな。

シェリー:この世代は、お酒をあまり飲まなくなってきているよね。それも関係あるのかな?

シャンシャン:関係あると思う。お酒を飲む人は外交的な人が多いでしょう? そうすると人と出会う機会も増えるし、お付き合いにつながることも多いんじゃない?

メアリー:でも飲酒する人って、自由な時間がたくさんある人のような気がする。それに、人と出会って親しくなるのも、時間がないとできないよね。通学に時間がかかって、しかもお金を節約していたら、飲みに行くっていう行為自体に時間を取られてしまうし、誘われても「今、お金がないから……」って断ってしまうかも。

一般的にZ世代は、人生の節目を迎えるタイミングがそれまでの世代よりも遅い傾向があります。親と同居している期間も長く、セックスの初体験や結婚も遅くなっており、さらにはアルバイトの経験がない、運転免許証を取得していない人も多いそう。

シェリーは「車がない、お金がない、個人のプライバシーもない……となったら、それがデートやセックスへ影響するのも当然なのかなと思います」とコメントしました。

最後にシェリーは「はっきりしたことはわかりませんが、社会が変わってきているのを感じますね」と話し、話題を締めくくりました。