アメリカZ世代 2023年最新ファッショントレンドは? キーワードは「Y2K」「アップサイクル」

「2023年のZ世代ファッション」。「NY Future Lab」のメンバーたちが、トレンドファッションについて語りました。

「2023年のZ世代ファッション」。「NY Future Lab」のメンバーたちが、トレンドファッションについて語りました。

interfmで放送中の「sensor」(パーソナリティ:Cartoon)。「NY Future Lab」では、これからの時代の主役となる「Z世代」と「ミレニアル世代」にフォーカス。アメリカの若者たちが普段何を考え、何に影響を受け、どのような性質や特徴があるのかなどについて、Z世代・ミレニアル世代評論家のシェリーめぐみが座談会形式で彼ら、彼女らの本音を引き出していきます。

2月17日(金)のテーマは、「2023年のZ世代ファッション」。「NY Future Lab」のメンバーたちが、トレンドファッションについて語りました。

スモールブランドが流行の発信源?

ニューヨークではファッションウィークが終わったばかり。それを受けて今回のテーマは「2023年のZ世代ファッション」です。モデレーターでZ世代評論家のシェリーは「ざっくり言えば、Y2K(2000年代のリバイバルファッション)の傾向は続いており、自分で服をリメイクしたり加工したりする『アップサイクル』がトレンドです」と解説。

ラボのメンバーに最新のファッションについてインタビューしてみると、ミクアは「最近はいろいろな人がネットでブランドを立ち上げていて、規模は小さいけれどフォロワーに支えられているようなブランドが多いの」とコメント。そうしたなかで、注目の流行アイテムがあると話します。

ミクア:そうした小さなブランドのなかですごく人気があるのが、グラフィックをプリントしたニットのビーニーハット。街でもしょっちゅう見かける。もともとミア・カルパというブランドが作ったんだけど、ニットの帽子で、プリントされた巨大な文字がちょっとぐにゃっと曲がっているようなやつ。色の種類がすごく多いの。みんな見たことはないかな?

でもミア・カルパのビーニーハットは、今70ドル(約9,000円)もするの。誰がオーナーか知らないけれど、値上げしたのよね。それで論争というほどじゃないけれど、TikTokで「ビーニーにしては高すぎる」とか「注文した帽子が届かない」とか、いろいろなコメントが出回っているの。そのせいか、オリジナルにそっくりのグラフィック・ビーニーが、他のサイトでずっと安く売っているのをしょっちゅう見かけるようになった。

ケンジュ:たしかによく見かけるね。帽子といえば、ニット帽でトップにポンポンがついていて、横にもポンポンがぶら下がっているやつ、よく見かけない?

ノエ:見る見る。耳のところがフラップみたいになってる帽子でしょう。ちょっとトレンドだよね。

メアリー:えーっ? 私、10歳くらいのときにそういう帽子をかぶってたよ。

ミクア:私も小学校時代を思い出すわ。

シャンシャン:「うさぎさんハット」を思い出すわね。

ケンジュ:今でもよく見かけるよ。外でも見かけるし、TikTokでもね。

「彼らが子どものころに使っていたアイテムが、もうリバイバルしているなんて面白いですよね」と反応したシェリー。SNSなどを使った、ファッションアイテムのスモールビジネスがトレンドを生み出しているのが注目ポイントだとも話します。

服はリメイク、DIYでおしゃれにアップサイクル

もう1つ、ファッション関連で注目なのは「デュープ・カルチャー」。「duplicate(複製、コピー)」が語源となっており、ファッションブランドのコピー品が溢れている様を指してそう呼びます。

シェリーは「ファッションはコピーされるのが当たり前という価値観があります。昔はコピー品を持つことは恥ずかしいことでしたが、インフレの影響もあってZ世代はお金がなく、いかに安くファッショナブルなアイテムを手に入れるかが注目されています」と説明し、金銭的な余裕のなさがファッションの「アップサイクル」の流行にもつながっていると話しました。

メアリー:TikTokでパンツをシャツみたいにして着るとか、シャツをスカートみたいに着るみたいなビデオを見かけるけど、そういう着こなしはすごくかっこいいと思う。最初は「えっ、そんなことできるの?」と思うんだけど、最後にはとてもかっこよく着こなしているのよね。

ノエ:それすごく好きだな。ちょっとジャンクっぽいというか。アップサイクルというよりもリサイクルなのかな。それに新しく見えないほうがクールだと思うんだよね。服を切って、また縫って、新しい服に変えてしまうとか。

ミクア:私もオンラインでよく見る。古くなった服をひっくり返して、新しい着こなしにしてしまうのってすごくクール。だって服って高いじゃない。服でも家具でも再利用すれば、お金もかなり節約できるし。筋が通ったトレンドだと思う。

ノエ:ビンテージやレトロもいいよね。お金もそんなにかからないし、他と違うユニークな服が手に入るから。

メアリー:ところで今、ファッションアイコンとしてすごく人気があるのは、New Jeans(ニュージーンズ)という韓国のガールズグループだと思う。彼らのトレードマークのY2Kファッションは、今最先端のトレンドだよね。

シャンシャン:New Jeansはガールズグループのなかで一番好き! 彼女たちのファッションが大好きだし、みんな若くてびっくり。

ミクア:えーっ! 実は私、今朝初めてTikTokでNew Jeansを見たの。プリーツの入ったジーンズをベルトと一緒にうまく着こなしていて、「うわぁ、かっこいい」と思っていたところなの。

2022年にデビューしたばかりの、韓国発のガールズグループNew Jeansの話題で盛り上がったメンバーたち。メンバーは全員10代で、彼女たちが身にまとうビビッドでスポーティーなイメージのY2Kファッションも話題になっています。

シェリーはZ世代の6割は古着を購入しているというデータもあり、服のリメイクもトレンドだと解説。「Z世代が一番気になっていることは、気候変動や温暖化です。エコという意味、そして節約という意味でも、こうしたファッションの楽しみ方が2023年流なのかなと思います」と締めくくりました。