10代の95%がYouTube利用経験あり…Z世代はYouTubeをどう使いこなしている?

「YouTubeはどれだけZ世代に愛されているか?」。Z世代に人気の動画プラットフォームについて解説しました。

「YouTubeはどれだけZ世代に愛されているか?」。Z世代に人気の動画プラットフォームについて解説しました。

interfmで放送中の「sensor」(パーソナリティ:Cartoon)。「NY Future Lab」では、これからの時代の主役となる「Z世代」と「ミレニアル世代」にフォーカス。アメリカの若者たちが普段何を考え、何に影響を受け、どのような性質や特徴があるのかなどについて、Z世代・ミレニアル世代評論家のシェリーめぐみが座談会形式で彼ら、彼女らの本音を引き出していきます。

11月18日(金)のテーマは、「YouTubeはどれだけZ世代に愛されているか?」。Z世代に人気の動画プラットフォームについて解説しました。

メンバーはどれくらいYouTubeを観ている?

ソーシャルメディアといえば、TwitterやInstagramを指すことが多かったものの、最近では「YouTubeもソーシャルメディアである」と捉えられるようになってきているのだそう。実際、近年ではソーシャルメディア的な機能がアップデートされたり、「@」で始まるハンドルネームをつけることができたりと、ソーシャルメディア的な側面が強調されつつあります。

同じソーシャルメディアとして比較してみると、10代が使ったことがあると答えたプラットフォームはTikTokが67%、Instagramが62%に対して、YouTubeは95%と圧倒的。

そこで「NY Future Lab」のメンバーに、どのようにYouTubeを使っているのかをインタビューしました。

メアリー:1日24時間のうち8時間眠っているとすると、それ以外の時間はずっとYouTubeを観ていると思うわ。そう言うと(夫の)ヒカルが「嘘だ! 寝ているときも観ているよ」って言うんだけど、確かに見ながら眠りについているかも。仕事や勉強をしながら流しっぱなしにしているのが好きなのよ。

トップYouTuberのビデオも観るけど、もっと観るのは色々なビデオ・エッセイね。例えば「最新のポケモンゲームがどれほど酷いのか」みたいな内容を、2時間かけて説明するようなやつ。それを観ながら音楽を聴いているときもあるわ。

ミクア:私は毎日必ず30分くらい観る。ときにはもっと長い時間をかけて観ているかな。好きなのはセレブのインタビューやハウツーもの。

ケンジュ:僕も毎日観ているけど、ほとんど音楽だね。他のプラットフォーム、Apple MusicやSpotifyでは聴けないような曲を聴いているよ。

ヒカル:僕は仕事が早く終わった日に、時間ができると観ているよ。特にこれという番組よりも、レコメンドで上がってきているものを観ているかな。

ケンジュ:あのレコメンドはかなり正確だよね。

起きている時間のほとんどをYouTubeを観て過ごしているという意見も出たことに、CartoonとモデレーターでZ世代評論家のシェリーも驚いた様子。音楽好きのメンバーがYouTubeを好んでいることに「YouTubeのほうが新しい音楽を探すのに適しているということなんだろうなぁ」とCartoonが反応すると、シェリーは「ニッチな音楽はTikTokなどには上がってこないから、人と違う音楽を探したい人はYouTubeがいいということなのかも」とコメントしました。

TikTokとYouTubeの違いは?

あるデータによると、Z世代は起きている時間のうち、半分の時間はストリーミングサービスを流しながら過ごしているという結果も。またこの世代はNetflixのようにプロが作ったものよりも、YouTubeのような一般のクリエイターが作ったものを好む人が半分近くと、前の世代を大きく凌いでいます。

TikTokも同じクリエイターコンテンツですが、YouTubeとはどう使い分けているのでしょうか? ラボのメンバーに、この2つのプラットフォームの違いについて話してもらいました。

メアリー:TikTokとYouTubeは(おすすめ動画の)アルゴリズムが違う。YouTubeのアルゴリズムは、そのビデオがどれほどたくさんクリックされるかによると思うの。TikTokは、もっともっと深いところで不思議な体験をさせてくれる。

例えば、これまで8人しか観ていないビデオがおすすめされることもあって、自分がこれまで観たことのないようなビデオだけど面白い。それほどニッチなものを見つけてくれるのがTikTok。でも私はYouTubeのほうが好き。TikTokを見ているとADHD(注意欠如・多動症)になりそうだから。

ミクア:TikTokは(ユーザーが)どこに住んでいるかにも意識を向けていると思う。近所に住んでいる幼なじみで、趣味がよく似ている友達がいるんだけど、私たちのFor Youページ(個人に対するおすすめページ)は驚くほどそっくりなの。私が「こんなの見つけたよ」ってビデオを送ると、彼女もすでにそれを観ていることが多いし。

どんなビデオを、どのくらいの時間観ているかということ以上に、TikTokはもっと微妙な、とても些細なところをチェックしている。例えば、どんなハッシュタグをチェックしたか、何を保存して、何を共有したかみたいなたくさんのことをチェックしている。そこがTikTokがYouTubeよりもより正確に(好みの動画を)狙い撃ちできる理由だと思う。

ケンジュ:それでも僕は、音楽を聴くにはYouTubeのほうが好きだね。YouTubeならどんどん好きな曲が上がってくるし、プレイリストも作ってくれる。TikTokはFor Youページに上がってきたのを保存できるだけだから。

「YouTubeのほうが好きなことをじっくり追及して楽しめる。一方でTikTokは思いもよらなかったコンテンツで、自分が好きかどうかもわからなかったコンテンツに出会える。そうしたお互いの特性をよく理解して楽しんでいる」と、Z世代のYouTube・TikTokの使い方について解説したシェリー。

ちなみに朝はTikTok、昼はYouTube、夜はNetflix、寝る直前はYouTube……と、時間帯によって好まれるプラットフォームがあるのだとか。シェリーは「朝は忙しいからTikTokで短い動画、昼は仕事や勉強をしながらYouTubeを流しっぱなしにしている、というような使い方があるんでしょうね」とコメントしました。