Z世代は世界的に「飲酒離れ」している? 理由は「コロナ禍」「インフレ」「SNSの影響」… アメリカZ世代が本音トーク

「アメリカZ世代が考える『お酒』との関係性」について。「NY Future Lab」のメンバーたちが、お酒をテーマに各自の意見を語り合いました。

「アメリカZ世代が考える『お酒』との関係性」について。「NY Future Lab」のメンバーたちが、お酒をテーマに各自の意見を語り合いました。

interfmで放送中の「sensor」(パーソナリティ:Cartoon)。「NY Future Lab」では、これからの時代の主役となる「Z世代」と「ミレニアル世代」にフォーカス。アメリカの若者たちが普段何を考え、何に影響を受け、どのような性質や特徴があるのかなどについて、Z世代・ミレニアル世代評論家のシェリーめぐみが座談会形式で彼ら、彼女らの本音を引き出していきます。

9月26日(月)のテーマは、「アメリカZ世代が考える『お酒』との関係性」について。「NY Future Lab」のメンバーたちが、お酒をテーマに各自の意見を語り合いました。

Z世代は世界的に「飲酒離れ」

前回の放送では、日本の国税庁が企画した「サケビバ!」という、日本産酒類の発展・振興を考えるビジネスコンテストについて、ラボのメンバーたちが話し合いました。

日本の若い世代がお酒を飲まなくなってきているため、酒類市場を盛り上げたいという意図があるビジネスコンテストですが、実は若い世代が飲酒を好まなくなってきているのは世界的なトレンド。例えばイギリスのZ世代は4人に1人がお酒を全く飲まず、飲酒を好む人はミレニアル世代よりも2割減っています。

一体なぜなのか? ラボのメンバーたちがそれぞれの意見を交わしました。

ミクア:お酒を飲まなくてもできることがたくさんあるし、友だちと会うにしても飲み会である必要もないからじゃない? あとネットで遊ぶほうがずっと楽しいからかも。

シャンシャン:私は若者のほうが大人よりもずっと飲んでいると思う。特に大学の寮に住んでいると、しょっちゅうパーティーがあるから、たくさん飲んでいるはず。でも私の学校には寮はないし、私の生活にはパーティーというものは全く存在しないわ。

ここで、モデレーターでZ世代評論家のシェリーは「みんなはお酒を飲むの?」と、メンバーたちに質問。すると……

シャンシャン:滅多に飲まない。大体、お酒の味が嫌いなの。すごくまずいと思う。

ヒカル:友だちとバーで会うときぐらいで、時々って感じかな。

メアリー:私もヒカルと同じで、みんなで出かけたときに、他の人がお酒を注文すれば私も頼む感じかな。でも酔っ払うことってまずない。いつもオーダーするのは、マリブ・ベイブリーズというカクテルよ。

ノエ:僕もたくさん飲むということはまずないね。付き合いでたまに、という社交的な飲み方かな。でもほとんどの場合は、ビール1本とかそんな感じだよ。

Z世代の飲酒離れについて、コロナ禍の影響もあり、バーやクラブに出かける機会が少ないのでお酒に触れる機会がそもそもないのでは? と推測したシェリー。また現在アメリカでは記録的なインフレの影響もあり、外食費も値上がりしているため外出を控える若者も多いそう。

さらにシェリーは「SNSの影響も大きいと思う。自分のイメージが大事なので、酔っぱらって倒れたりしていると、すぐにビデオや写真を撮られてネットにアップされちゃうから」ともコメント。これについてCartoonは「そういう動画や写真がネットに残っていたら、就職にも影響しますものね」とうなずきます。

お酒よりもマリファナ好き?

そんなZ世代の間では「Sober Curious」という言葉が流行中。「Sober=シラフ」と「Curious=好奇心」が組み合わさった言葉で、お酒を飲まなくてもさまざまなことを楽しめる人という意味があり、「私はSober Curiousな人です」のように使います。

この言葉について、ラボのメンバーはどう感じているのでしょうか?

ミクア:初めて聞いた言葉だけど、気に入ったわ。たくさんお酒を飲むのが当たり前という風潮が、いいことだとは思えないの。パーティーとかに行ってお酒を遠慮すると「飲まないのになぜいるの?」みたいに言われることもあるからね。

飲まなくたって、楽しいことはたくさんあるじゃない。踊ったり、音楽を聴いたり、みんなでワイワイ楽しんだり……。飲むのが当然というのはやっぱりおかしいと思うわ。

シャンシャン:実は2週間前に、初めて友だちとバーという場所に行ったの。午後3時ごろでほとんどガラガラで静かだったから、「じゃあここで勉強しちゃおうか?」ということになって、お酒は全く飲まずに日本語の勉強をしたわ。

ミクア:私の周りには、お酒よりもマリファナを吸う人が増えているわ。お酒を飲まないけれど、マリファナを吸うことを「カリフォルニア・キュリオス」と言うんだよね。カリフォルニアやニューヨークでは、大麻を吸うのはお酒と同じく合法だから。

メアリー:そういえば、一時はジュールというUSBドライブの形をした電子タバコが大流行して、それでマリファナを吸っている人が多かったわ。

ノエ:そうだね。今はジュールは禁止になったけど、似たような使い捨てパイプが出回っていて、あれってすごいよね。どこ製なのかはわからないけれど。

お酒を飲まないCartoonは、ミクアの意見に同意の様子。「お酒を飲まないDJってどうなの? って言われることもありますが、音楽とは関係ないんじゃないかと思うんですよね」とコメントします。

一方でマリファナがアメリカの半分近くの州で合法化されたこともあり、お酒を好まなくなった代わりにマリファナを吸っている若者も多く、アメリカの4人に1人はお酒よりもマリファナ好きという調査結果も。

シェリーは「『マリファナはお酒よりも健康にいい。リラックスできる』と考えている若者が多いみたいですが、医学的にはまだはっきりしていない部分も多いんですよね。これを解明していくことが、今後の課題のような気がします」とも付け加えました。