アメリカのZ世代は日本アニメの「付き合ってください!」に違和感? 日米のデート観の違いとは?

前回に引き続き「Z世代の恋愛観」について。日米における「デート」や「恋愛観」の価値観の違いについて、「NY Future Lab」のメンバーたちが意見を交わしました。

前回に引き続き「Z世代の恋愛観」について。日米における「デート」や「恋愛観」の価値観の違いについて、「NY Future Lab」のメンバーたちが意見を交わしました。

interfmで放送中の「sensor」(パーソナリティ:Cartoon)。「NY Future Lab」では、これからの時代の主役となる「Z世代」と「ミレニアル世代」にフォーカス。アメリカの若者たちが普段何を考え、何に影響を受け、どのような性質や特徴があるのかなどについて、Z世代・ミレニアル世代評論家のシェリーめぐみが座談会形式で彼ら、彼女らの本音を引き出していきます。

8月8日(月)のテーマは、前回に引き続き「Z世代の恋愛観」について。日米における「デート」や「恋愛観」の価値観の違いについて、「NY Future Lab」のメンバーたちが意見を交わしました。

デート経験がないのは男性のほうが多い?

前回の放送では、内閣府が6月に公表した「令和4年版男女共同参画白書」をピックアップ。「日本人の20代男性の約4割はデートの経験がない」という調査結果をテーマに、メンバーたちがその理由について話し合いました。

「なぜ日本人男性はデートに消極的なのか」を話し合った前回ですが、一方のアメリカ人男性はどうなのでしょうか? メンバーに聞いてみました。

メアリー:アメリカでも、デートをしたことがないのは男性のほうが多いと思う。その割合はもっと低いと思うけれど。理由は日本と同じで、お金や結婚のプレッシャーがあるんだと思う。あとデートをしない理由として、私たちがデジタル時代に生きているというのがあると思う。デジタルの中で完結できるから、パートナーもいらない。子どももいらないし、結婚の必要もない。

女性のほうがデート経験が多くなる理由について、メアリーは「人付き合いが苦手な女性がいたとしても、同じように人付き合いが苦手な男性よりはデートに誘われやすいと思う」とコメントします。シャンシャンは「女性は相手を見定める必要があるから、デート経験が多くなるのでは?」という意見のようです。

シャンシャン:デート相手を探すとき、男性が女性に求めるのは見た目であって、学歴とかそういうものは気にしない。逆に女性のほうはもっと真剣に相手を選ぶと思う。この人は十分な収入があるのか、次のステージに進むだけの価値があるのか……。だから、女性のほうがデートをする機会が多いのでは?

この話を聞いたCartoonは「アメリカは夫婦共働きのイメージがありますけれど、やっぱり男性のほうが結婚へのプレッシャーを感じやすいんですか?」と質問。モデレーターでZ世代評論家のシェリーは「男性が経済的なリーダーシップをとるべきだと考えている女性は多いです。(アメリカでは)共働きじゃないと生活していけないから、アッパークラスの人たちのなかには、男性に自分よりも高い経済力を求める女性もいます」とうなずきました。

「付き合ってください」の違和感

アメリカでは、デートに対する考え方が日本よりもずっとカジュアルです。その理由について聞くと、メアリーは「デートアプリが普及しているから、誰でも気軽にデートすることができる」と回答。シャンシャンはアメリカには一夜限りの関係を良しとする「フックアップカルチャー」があるため、「パーティーや寮で出会った人と一夜限りのデートをして、『はい、次』というのは当たり前」と話します。

そんなメンバーたちは、日本のアニメを観ていて気になった描写があったようです。

メアリー:日本のアニメを観ていると「付き合ってください!」と、告白するシーンがよく出てくる。デートに誘うというよりも(日本は)告白してまず“彼氏・彼女”になって、それからデートを重ねていく感じに見える。

シャンシャン:なるほど! 日本でデートしようと誘ったら、自動的に付き合うことになるのね。アメリカではデートはお互いを試すためのもので、その時点ではまだ彼氏でも彼女でもない。「ただデートをしているだけ」という言い方になる。

それにアメリカでは、過去に何人とデートしようが、元彼が何人いようが問題ない。でも日本だと、それも受け入れられない感じがするな。

ヒカル:日本ではあまり元カレ・元カノが多いと「だらしない人」と思われるかもしれないね。

アメリカではデートアプリが普及しており、4割ほどがアプリを使った経験があるとのこと。「どっちがいいかは別として、アメリカ式のほうがデートの回数は増えるということですね」とシェリー。

Cartoonが知人のアメリカ人から「日本人の合コンはみんなが真剣すぎて怖い」と言われたことがあると話すと、シェリーは「やっぱりカジュアルじゃない感じがするんですよね(笑)。日本人は出会いに真面目なのかな?」とコメント。「アメリカのホームパーティーのようなところでは声がかけられないけど、(合コンのような)お膳立てされている場所だと話せるし、仲良くなりやすいというニーズに応えたものが合コンなのでしょうか」と、日本独特の“合コン”文化について推測しつつ、話題を締めくくりました。