「ニューバランス」はなぜ若者世代でブームになった? ファッション好きなZ世代が語る”スニーカー最新事情”

「この夏のマイトレンド」。「NY Future Lab」のメンバーたちに、この夏ハマっているものや注目しているものについて語ってもらいました。

「この夏のマイトレンド」。「NY Future Lab」のメンバーたちに、この夏ハマっているものや注目しているものについて語ってもらいました。

interfmで放送中の「sensor」(パーソナリティ:Cartoon)。「NY Future Lab」では、これからの時代の主役となる「Z世代」と「ミレニアル世代」にフォーカス。アメリカの若者たちが普段何を考え、何に影響を受け、どのような性質や特徴があるのかなどについて、ミレニアル世代評論家のシェリーめぐみが座談会形式で彼ら、彼女らの本音を引き出していきます。

7月25日(月)のテーマは、「この夏のマイトレンド」。「NY Future Lab」のメンバーたちに、この夏ハマっているものや注目しているものについて語ってもらいました。

ガリガリ君がマイブーム

夏本番ということで盛り上がりを見せているニューヨーク。今回はラボのメンバーたちに、それぞれの“マイトレンド”を聞いてみることに。メアリーは日本生まれのアイス「ガリガリ君」にハマっているようです。

メアリー:この間、日本に行ったときに(夫の)ヒカルに「ずいぶん前に食べた日本のアイスがおいしかったんだけど、名前が思い出せない」と聞いたら、「ガリガリ君じゃないかな?」と言われたの。

日本にいるタイミングでは、ガリガリ君を食べることはできなかったものの、アメリカに帰国してからサンライズマート(日本食品を扱うスーパーマーケット)に行った際に、ガリガリ君が売られているのを見かけたというメアリー。2箱買ってみたところ「私が探していたのはこれだとわかったの!」と、昔食べたアイスはガリガリ君だったのを確信したと話します。

メアリー:それでサンライズマートに戻って、いろんな味のガリガリ君を50本ほど買ったの。おいしかった! アメリカにもアイスキャンディーはあるけれど、プラスチックの袋に入っていてチューチュー吸わなければいけないので唇が痛くなるの。でもガリガリ君はバーになってるから(吸わなくても)大丈夫だし、ずっとおいしい。

「まさかのガリガリ君ですね!」と驚くCartoon。モデレーターでZ世代評論家のシェリーは「メアリーのマイトレンドだから、ニューヨークでガリガリ君が爆発的に流行っているというわけではないんですけれども……(笑)」と笑いつつも、アメリカではガリガリ君のような氷菓タイプのアイスキャンディーは珍しいと話します。

メアリーが話すように、一般的にアメリカのアイスキャンディーはプラスチック袋入りの状態で販売されています。食べるためにはチューチューと袋から吸い出す必要があり、子ども向けのイメージが強いと話すシェリー。棒付きアイスになると、食感がシャーベット状のものとは異なってしまうそう。そんな理由があって、メアリーはガリガリ君に夢中になってしまったようです。

「ニューバランス」は生まれ変わった

ファッションに敏感なメンバーのミクアは、この夏はスニーカーに注目しているのだとか。なかでも特に気になるブランドがあるようです。

ミクア:今人気急上昇なのがニューバランス。とにかく色のコンビネーションが最高。ますます多くの人が履いているのを見かける。ニューバランスと言えば、以前はお父さんが履いているイメージだったけど、今一番ホットなスニーカーだと思う。

数多くのファッションデザイナーや有名人とコラボレーションしているニューバランス。コラボスニーカーは消費者からの需要が高いため、リリースされると同時にすぐにソールドアウトしてしまい、なかなか手に入らない状況が続いています。リセールされる店でもニューバランスのスニーカーは高値状態が続いているとミクアは話します。

そんなミクアが注目している、もう一つのファッショントレンドは「クロシェット」。

ミクア:。クロシェットはかぎ針編みのことで、カラフルなクロシェットの帽子や服がとても人気があるの。特にカラフルな色合いがとても夏らしいのと、通気性があるので風が入って涼しい感じがする。

シェリーによると近年のニューバランスの躍進は「眠れる巨人が目を覚ました」と言われるほどの勢いがあるのだそう。以前は「お父さんっぽい感じ」「白人が履くスニーカー」というイメージが強かったため、あまり若者が積極的にファッションに取り入れるブランドではありませんでした。

一時期はトランプ大統領に多額の寄付をしたことが報じられ、ボイコット運動まで起こっていたニューバランス。近年はストリートブランドやジェイデン・スミスなどのブラックセレブリティとコラボレーションをするなど、おしゃれなブランドとして認知されるまでに方向転換しましたが、シェリーは「要するにダイバーシティ(多様性)を達成することで生まれ変わったんです。逆に若者に対して(売れるためには)ダイバーシティがないとダメなんですよね」と付け加えました。

そしてもう一つのトレンド、クロシェットはY2K(2000年代のリバイバル)で注目されているアイテム。今年流行しているものについて、シェリーは「スニーカーもそうなんですけれども、パンデミック明けということで色がカラフルです」と、色彩が鮮やかなものが好まれていると解説しました。