interfmで放送中の「sensor」(パーソナリティ:Cartoon)。「NY Future Lab」では、これからの時代の主役となる「Z世代」と「ミレニアル世代」にフォーカス。アメリカの若者たちが普段何を考え、何に影響を受け、どのような性質や特徴があるのかなどについて、ミレニアル世代評論家のシェリーめぐみが座談会形式で彼ら、彼女らの本音を引き出していきます。
5月9日(月)のテーマは「スマホとZ世代の関わりについて」。デジタルネイティブのアメリカのZ世代が、デジタルデバイスと自分たちの関係性について語りました。
インターネットのない世界は考えられない
物心がついたときにはインターネットが身近にあったZ世代。「NY Future Lab」メンバーのミクアは、インターネットやソーシャルメディアが存在しない生活は想像できないと言い切ります。
ミクア:お母さんが「私が若い頃は調べ物をするために図書館に行ったり、辞書を引いたり、本を読んだりしていた」なんて言っていて、それを聞くと「お母さんの若い頃って大変だったのね!」って思ってしまう。
ノエ:僕もミクアに同感。インターネットがあるということが僕たち世代の重要なポイントだと思う。今、僕は22歳だけど、中学のとき、多分2013年ぐらいだったと思うけれども、SnapchatやInstagramなどが他のSNSと一緒に出てきたよね。
小学校の頃にはもうFacebookがあったけど、すごく新しいものだったと思う。インターネットがとにかく僕たちの生活において大きな意味があり、これが“Z世代らしさ”を決める大きな要素だと思う。
ヒカル:正直に言うと、僕はZ世代を決める(要素として挙げられる)のはスマホなんじゃないかと思う。僕が初めてアメリカに来た頃、5歳の子どもがスマホを見せびらかしていて、「なぜ5歳の子どもがスマホなんか持ってるんだよ」って驚いた記憶がある。
これを聞いたCartoonは「インターネットに囲まれた環境のなかで携帯電話を持っていたら、(自分から調べようとしなくても)自然と知識が入ってきちゃう。これは僕ら世代とは違うところですよね」と、“何かを調べる”アクションに世代における差があるとコメント。
モデレーターでZ世代評論家のシェリーは「(Z世代は)情報に対する免疫も、私たち大人世代とは違うような気がする。ネットには嘘の情報・間違った情報があるんだということを、彼らは頭で分かっている」と話しました。
Z世代は「最後にガラケーに触れた」世代?
一方でシャンシャンは「私たちZ世代は過渡期の世代」と客観視しており、「確かに私たちはiPhoneやソーシャルメディアに触れた一番若い世代ではあるけれど、同時にガラケーに触れた最後の世代でもある」とコメントします。シャンシャンは、自分たちよりもっと若い世代のことが気になっているようで……。
シャンシャン:そう思う理由は、前にメアリーが話していた「iPadキッズ」のこともある。あるときから親が子どもを黙らせたり泣き止ませたりするために、iPadを与えるようになった。最近もよく地下鉄の中でそういう子どもを見かけるし。
何が言いたいかというと、私たちはiPadにお守りをしてもらわなかった最後の世代になるんじゃないかっていうこと。そして、これだけWi-Fiやテクノロジーが発達すると、子育てはもう過去の子育てとは確実に違うものになるんじゃないかな。教育も同じ。
私もある意味すでに、自分でネットで得た情報で自分を教育している。ときには「なぜ教授や先生が必要なのか」と思うことさえある。これがZ世代と将来の世代の姿だと思う。
Cartoonが「Z世代はコロナ禍で『キャンパスに通わなかった』世代ですもんね」と話すと、シェリーは「オンライン授業って、対面よりもどうしてもクオリティが低いじゃないですか。教えてもらうよりも自分でどんどん勉強して論文を書いているので、『教授がいなくてもいいんじゃないの?』みたいなことになっちゃってるみたい」と解説。
さらにシェリーは「この世代が持っている知識や認識力は、やっぱりすごいと思うんです。大人が若者に教わる時代になっているんですよね」と、話題を締めくくりました。