90~00年代の音楽にハマるZ世代が急増中!?「最近の音楽事情」についてアメリカZ世代たちが深堀り

「Z世代の音楽事情」。アメリカのZ世代が、今ハマっている音楽について熱くトークしました。

「Z世代の音楽事情」。アメリカのZ世代が、今ハマっている音楽について熱くトークしました。

InterFMで放送中の番組「Sensor」(パーソナリティ:Cartoon)。「ON THE PLANET NY Future Lab」では、これからの時代の主役となる「Z世代」と「ミレニアル世代」にフォーカス。アメリカの若者たちが普段何を考え、何に影響を受け、どのような性質や特徴があるのかなどについて、モデレーターでミレニアル世代評論家のシェリーめぐみが座談会形式で彼ら、彼女らの本音を引き出していきます。

4月4日(月)のテーマは、「Z世代の音楽事情」。アメリカのZ世代が、今ハマっている音楽について熱くトークしました。

カニエ・ウェストの普遍性

「NY Future Lab」メンバーのケンジュに、今ハマっている音楽を聞くと、カニエ・ウェスト(Ye)の「I Wonder」とのこと。「初めて聴いたのは中学生のときで、それからずっと好きで聴いている」と話します。この曲のテーマは「夢を追うこと」でもあるので、ケンジュはリリックに励まされるのだそう。

ケンジュ:歌詞は「もし僕の夢が叶うことがわかっていたら」という内容で、他にもいろんな現実のことをラップしている。それが自分にはとても共感できるんだ。人は誰も自分が100パーセント成功するかどうかなんてわからない。まず夢に向かって頑張らなければならない。カニエみたいにもう既にビッグで成功している人も、そこに至るまでには僕と同じ気持ちでいたということに、すごくインスパイアされるんだ。

モデレーターでZ世代評論家のシェリーは「カニエの曲は時代を超えて、いろんな場面で、いろんな世代に、いろんな影響を与えている。本当にみんなが好きなアーティストですね」と、カニエのサウンドが普遍性を持っていることに言及。パーソナリティのCartoonも、カニエの楽曲は「世代を超えて力を与え続けているところがかっこいい」と評価しました。

「Z世代=最新音楽好き」ではない?

ケンジュがお気に入りの「I Wonder」は、2007年にリリースされたもの。ケンジュによると、周囲にも2000年代の音楽を好んで聴いているZ世代の仲間が多いのだそう。

ケンジュ:今、僕と同じように皆が2000年代の音楽を聴いていると思う。懐かしいサウンドというか、古い曲についてのSNSのポストもよく見かける。僕自身は最近の新しい曲はあまり好きじゃない。なんか同じことの繰り返しというか、特にラップがそうで、すぐ飽きてしまう。飽きると聴きたくなるのは古い曲なんだよね。

メアリー:最近のラップは、なんというかみんな同じリズムを使っているというか。みんなが真似している感じ。

ケンジュ:トラップが流行ったから、同じような曲は確かに多いね。

ノエ:昔の曲が好きっていう理由は、例えば僕たちの中学時代の楽しかった時間を思い出すからじゃないかな。

ケンジュ:確かにそうだと思う。

メアリー:私もそう思う。

普段からZ世代と接していても「90~00年代の曲を普通に聴いている印象がある」と話すシェリーは、「Z世代の7割が10年以上前の音楽を聴いている」という調査結果があるとも話します。その一因として、新型コロナウイルスによるパンデミックがあったことで、コロナ禍がなかった時代への郷愁もあるのでは? と、シェリーは推測。

さらにシェリーがSNSやサブスクリプションサービスの普及によって、音楽の新旧をあまり考えずに聴けるようになった環境も影響しているのではないかとも話すと、Cartoonも「日本でも『ネオギャル』といって、ルーズソックスなんかがZ世代に流行ってきていたりするので、(過去のカルチャーを)自然に取り入れている感じがあるのかなと思いますね」とコメントしました。