日本は男女格差の国? アメリカZ世代が理解できなかったNetflix番組「ラブ・イズ・ブラインド」の“九州男児”の一言

アメリカの若者たちが普段何を考え、何に影響を受け、どのような性質や特徴があるのかなどについて、モデレーターでミレニアル世代評論家のシェリーめぐみが座談会形式で彼ら、彼女らの本音を引き出していきます。

3月9日(水)放送のテーマは、「国際女性デー、アメリカの3月は女性歴史月間。女性が成し遂げた歴史を知り、課題を語り合う」。男女の格差やジェンダー平等について、アメリカのZ世代が語り合いました。

日本の「男女格差」は広がった?

アメリカでは、3月は「女性歴史月間」。女性が成し遂げた歴史の偉業を知り、祝い、そして語り合う期間です。

先日、世界銀行が発表した男女格差ランキングで、日本は前年の80位から103位にランクダウン。一方アメリカは35位と、こちらも先進国の中では低い部類に属します。ちなみに1位はベルギーとカナダでした。

なぜ、こんなに男女の格差が表れているのかを話し合おうとしたところ、メアリーがNetflixのデートリアリティー番組「ラブ・イズ・ブラインド」について話し始めます。

20代から50代のさまざまな職業・バックグラウンドを持つ男女が24人集まり、お互いの顔がまったく見えない中で会話を重ねるうちに「人は内面だけを好きになって恋に落ちるのだろうか?」を検証するリアリティー番組ですが……。

メアリー:本当にびっくりしたのが、その番組に出演している男性が「自分は九州男児だ」と言っていたの。その男性が求めているのは家事をやってくれる女性で、「キッチンは女性の聖域だから入りたくない。入るのは失礼だ」と言っているのを聞いて、今の時代にもこんな伝統的な古い価値観を持っている男性がいるんだってことに驚いた。

この男性は「ホームパーティー好きで、自分で料理を作る」と話す女性に魅力を感じていたそうですが、メアリーは「彼女の性格や人間性ではなく、『料理ができる』ことだけが素晴らしいと言っているように聞こえた」とコメント。

モデレーターでZ世代評論家のシェリーは「こういう考えを持っているのがこの人だけだったかもしれないし、九州男児がみんなそうだというわけではない」とフォローをしつつも、「グローバルなNetflixで発信したことで、『日本代表』みたいになってしまったのは確か」と付け足しました。

「伝統的な日本の価値観」とジェンダー平等

日本出身のヒカルが「自分は『九州男児』はポジティブで男らしいという意味で捉えているんだけど……」と発言すると、メアリーは「『男らしい』って、もしかして働いてお金を稼いでくるのが『男らしい』って意味で言っているんじゃない?」とコメント。

このやり取りを見てシャンシャンは「男性社会の中で『男は強い、女は弱い』『男はマッチョで、女はフェミニン』という考え方なんじゃないかな」と投げかけます。

シャンシャン:でも、今は女性はもっと独立していて、私たちはもうキッチンにはいない。私なんて料理の作り方もよく知らない。メアリーは「ヒカルは料理がうまい」と言っているけれど、私も料理がうまい男性と結婚したいよ(※メアリーとヒカルは婚約している)。21世紀の女性の考え方ってそんな感じで、みんな料理や家事が上手な男性を探していると思うな。

一連の話を聞いたパーソナリティの綿谷は、「個別の話だから『ラブ・イズ・ブラインド』に出演していた彼も、“彼がそういう女性を探している”という話が(日本人男性として)ラベリングされてしまったのが難しいところかもしれないですね」とコメント。

シェリーも「アメリカではそうしたことを思っていても、パブリックな場で発言する男性はもはやなかなかいないので、目立っちゃったんだと思います」と、うなずきます。

シェリーは「Netflixのようなグローバルな番組で日本人がフィーチャーされると、『日本にはこういう男性がいる』と(伝わる)。意地悪な言い方になりますけれど『そうしたことが男女格差に関係しているんじゃないの?』と思われてしまうところがある」と、話題を締めくくりました。