「建前」って日本独特のもの? アメリカZ世代が“初めて日本人と会ったとき”に感じた不思議さとは

「日本人と初めて会ったときのカルチャーショック」。日本語を学んでいるアメリカのZ世代が、初めて日本人と会ったときに感じた文化の違いについて話しました。

「日本人と初めて会ったときのカルチャーショック」。日本語を学んでいるアメリカのZ世代が、初めて日本人と会ったときに感じた文化の違いについて話しました。

アメリカの若者たちが普段何を考え、何に影響を受け、どのような性質や特徴があるのかなどについて、モデレーターでミレニアル世代評論家のシェリーめぐみが座談会形式で彼ら、彼女らの本音を引き出していきます。

1月26日(水)放送のテーマは、「日本人と初めて会ったときのカルチャーショック」。日本語を学んでいるアメリカのZ世代が、初めて日本人と会ったときに感じた文化の違いについて話しました。

初めて日本人と会ったときに不思議だったこと

「NY Future Lab」には日本にルーツを持つメンバーもいますが、今回出演したシャンシャンとメアリーは日本にルーツを持っていません。2人ともアニメをきっかけに日本語に興味を持ち、日本語の勉強を続けています。

シャンシャンはまだ小さい頃、初めて日本人と会ったときに感じたことがあると話します。

シャンシャン:(出会った日本人の女性に)名前を聞かれたので「シャンシャンです」と答えたら、「それは名字?」って。「いいえ、ファーストネームです」と言ったら、改めて名字を聞かれて、それから彼女はずっと私を名字で呼び続けたから変な感じがした。

アメリカではかしこまった場でしか相手のことを名字で呼ばないので、不思議な感じがしたと話すシャンシャン。「不思議な感じだけではなくて、遠ざけられているような気がした。初めて会った人だから仕方ないのかもしれないけれど、友好的ではない感じがした」と、語りました。

モデレーターでZ世代評論家のシェリーは「アメリカは上司でも名前で呼ぶのが基本。日本のように『名字+さん』では呼ばないです」と解説。日本の感覚で名字呼びをしてしまうと、アメリカ人は壁を感じることもあるかもしれないため、「ちょっと知っておくといいかもしれませんね」と、リスナーに向けてアドバイスをしました。

「建前」って日本独特なもの?

一方で、メアリーは初めて日本人と会ったとき、「アニメで予習しておいてよかった!」と感じたことがあるのだとか。

メアリー:日本人は外から見える行動と、その人が実際に感じていることが違う「建前」というものがあるとアニメで学んだの。例えば予定が入っている日に何かに誘われても、はっきり断るのではなく「ああ、その日はちょっと~」みたいな言い方をする。

シャンシャン:なるほど! 優しく、礼儀正しくってことね。

メアリー:そう。アメリカ人なら「ごめん、都合が悪くて行けない」って言うよね。いや、アメリカ人なら「ごめん」も言わず、ただ「都合が悪い」って言うかな。(日本は)空気を読まなきゃいけないじゃない。

シェリー:空気を読むって日本人独特だものね。シャンシャンはどう思う?

シャンシャン:もし私が「メアリー、日曜日は予定どう?」って聞いて、「ちょっと~」という答えが返ってきても、それが「No」とは思えないかな。

ドイツ出身のパーソナリティの綿谷は、シャンシャンの意見に共感。自身が日本に来たときを振り返り、「『難しいです』が『No』を意味していると気づくのに、ずいぶん時間がかかりました」とコメントしました。

シェリーは「日本人は断るときに謝りがちですが、アメリカ人は『だって都合が悪いから』と、断るときにも謝らないですよね」とコメント。「アメリカ人には、言葉を言葉通りに受け取る『言葉の文化』があります」と説明し、ビジネスシーンの「前向きに検討します」というフレーズや、恋愛関係で相手を傷つけないように曖昧な返事で断るといったシーンでも誤解が生じやすいことを解説しました。