TOKYO FMで放送中のワイド番組「ON THE PLANET」。水曜パーソナリティの綿谷エリナが担当するコーナー「ON THE PLANET NY Future Lab」では、これからの時代の主役となる「Z世代」と「ミレニアル世代」にフォーカス。アメリカの若者たちが普段何を考え、何に影響を受け、どうした性質や特徴があるのかなどについて、ミレニアル世代評論家のシェリーめぐみが座談会形式で彼ら、彼女らの本音を引き出していきます。
10月13日(水)放送・配信のテーマは、「NYにおけるインスタントラーメン人気について」。今回はNY在住のZ世代の若者たちが、アメリカでのインスタントラーメン人気についてトークしました。
コロナ禍で伸びた売り上げ
アメリカでは新型コロナウイルスの拡大による影響もあり、「日持ちがする」「買いだめしておけば、外出をしないで済む」などの理由で売り上げを伸ばしたというインスタントラーメン。
アメリカの大手リテール(小売店)では、新型コロナウイルスのパンデミックが始まった2020年2月から3月にかけて、インスタントラーメンの売り上げが6倍に伸びたそう。2019年~2020年にかけて、「カップヌードル」は10パーセントも売り上げを伸ばしました。
モデレーターでZ世代評論家のシェリーは「アメリカに限りませんが、韓国からのインスタントラーメンの輸出も3割近く増えているんです」とも語り、最近では日本以外のブランドのラーメンもアメリカで人気を博しつつあると解説しました。
Z世代にもインスタントラーメンは人気?
「NY Future Lab」のメンバーたちに、インスタントラーメンが彼らにとってどのような存在なのか聞いてみると、大学生のミクアは、「大学でのインスタントラーメン人気はすごい!」と言い切ります。
ミクア:大学の寮に入ってくる学生を見ていると、みんなバルク売り(まとめ売り)の大量のラーメンを持ち込んでいる。簡単に食べられるからね。あとはやっぱり、インスタントラーメンはあまりお金がない学生の強い味方だと思う。
シェリー:どんなラーメンが人気なの?
ミクア:ナンバーワンは、赤いパッケージの「辛ラーメン」。おいしくて、私も好き。あとはもちろん「カップヌードル」と「Maruchanラーメン」。
ヒカルは「タイのトムヤムクンラーメンとか、(NYには)日本だけでなく世界中のインスタントラーメンが集まっていて、『世界中にはこんなにインスタントラーメンがあるんだな』って驚いたんです」と語ります。
日本ブランドの人気は健在だけど…
近年ではSNSでの人気もあいまって「辛ラーメン」がスーパーに並ぶことも多いと話すシェリー。「『辛ラーメン』にチーズを入れて、ドロドロにして食べるのがTikTokで流行っているんです。セレブも含めて、みんなが真似しています」とコメント。
韓国発の激辛ラーメンブームがありつつも、スーパーでは「Maruchan」「カップヌードル」「トップラーメン(日清食品の海外で販売しているインスタントラーメン)」の、3つの日本ブランド製品が売り場のシェアを一番多く占めているとのこと。
逆に、アメリカにおける一般的なスーパーでは、この3ブランド以外の日本製インスタントラーメンを見かけることはあまりないようです。
ミクア:私のお父さんは「一平ちゃん夜店の焼そば」が大好き。サンライズマート(日本食料品店)に行くときは、(お父さんのために)いつも買って帰らなきゃいけないの。日本のインスタントヌードルがもっと色々なお店で売っていれば、もっと買うと思う。
サンライズマートや、最近できたTESO(日本に特化した大型ライフスタイル店舗)というスーパーの品ぞろえはすごいけど、まだ日本のインスタントヌードルを売っているところは限られている。もっと広く取り扱えば、もっともっと売れると思うのに。
メジャーなブランド以外の日本製インスタントラーメンを買うには、日系スーパーやアジア系食料品店に行く必要があると語るシェリーさん。綿谷は「お店の側からすると、単価が安いから大量に仕入れる必要があるので大型店以外だと難しい……というビジネス的なハードルがありそうですね」と分析しました。
シェリーさんは、アメリカではアジア系人口が増えていることもあり、まだまだマーケットが広がりそうだとコメント。「ヴィーガンインスタントラーメンはすでにスタートアップが参入していて、これから注目のマーケットになりそう。「日本企業にとってもビジネスチャンスになるのでは」と、期待を寄せました。